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「日本の学校は本当に必要か」(東洋経済) [メモ]

東洋経済 2.8.23.jpg「東洋経済」8月22日号”少数異見”「日本の学校は本当に必要か」。《学ぶことより規則に従うことを重視する日本の学校は、明治時代の「教育」の場にとどまっている。そんな学校が本当に必要なのだろうか。》

一方、mespesadoさんの紹介記事から、OECDによる48カ国・地域の小中学校段階の教員を対象に行った調査(2018)によると、「批判的に考える必要がある課題を与える」(客観的事実に基づいてゼロベースで論理的に考える力をつける)ように指導することを心がけている教員の割合は、アメリカは78.9%、カナダ(アルバータ)は76%、イギリス(イングランド)は67.5%、オーストラリアは69.5%、アジアではシンガポール54.1%、台湾48.8%、韓国44.8%。イデオロギー的に国民の体制批判に敏感な中国(上海)でさえ53.3%、ロシアも59.7%なっており、48カ国の平均でみると61%そして日本はというと、なんと日本だけが2.6%!47の国・地域が40〜87%の範囲におさまっている中で、驚くほどダントツの低さ。mesさんいわく、ものごとを根幹から考える」という勉強法は指導を受けた記憶もないし、そもそもそんな教育方法が存在すること自体知らされていません》


654 名前:mespesado 2020/08/07 (Fri) 07:43:44
「うがい薬買い占め」で露呈する、日本の学校教育の致命的欠陥
https://diamond.jp/articles/-/245187

↑この件に関して、↓
> 経済分野のエラい先生などは、「本当に効果があるとわかったときに入
> 手できないと困るから、とりあえず買っておくか」という、ゲーム理論
> に基づく消費者の自然な行動だという。

と、よくある考えとして記事では述べているが、確かにそれはあると思うし、今回のコロナ騒ぎでトイレットペーパー騒ぎは海外でも起きているから、何も買い漁りは日本独自の問題ではないのだろう。しかし以下のOECDによる48カ国・地域の小中学校段階の教員を対象に行った調査(2018)によると↓

> 48ヵ国の教員たちが実践している指導の中で、「批判的に考える必要が
> ある課題を与える」という項目がある。批判といっても、クレーマーの
> ように無理筋のイチャモンをつけるのではない。目の前に提示された話
> をハイハイと鵜呑みにするのではなく、客観的事実に基づいてゼロベー
> スで論理的に考える力をつける、という立派な教育だ。

> このような指導をしていると回答した教員の割合は、やはりというか欧
> 米豪が高い傾向があり、アメリカは78.9%、カナダ(アルバータ)は76
> %、イギリス(イングランド)は67.5%、オーストラリアは69.5%とな
> っている。

> ただ、他の国もそれほど低いというわけではなく、アジアではシンガポ
> ール54.1%、台湾48.8%、韓国44.8%。イデオロギー的に国民の体制批
> 判に敏感な中国(上海)でさえ53.3%、ロシアも59.7%なっており、48
> カ国の平均でみると61%だった。

【中略】

> が、この常識に頑なに背を向けて、我が道をつき進む国が1つだけある。
> そう、我らが日本だ。先ほどの調査で47の国・地域が40〜87%の範囲に
> おさまっている中で、なんと日本だけが12.6%と、ドン引きするほどダ
> ントツに低いのである。

 ワッハッハ!思ったとおりですな。確かに私自身の経験からも、人の話のまた聞きでも、「ものごとを疑う」、というよりも、正確に言うと「ものごとを根幹から考える」という勉強法は指導を受けた記憶もないし、そもそもそんな教育方法が存在すること自体知らされていませんよ。
 そして次のようなエピソードの紹介↓

> 少し前、知り合いの子どもから非常に興味深い話を聞いた。その小学校
> では、夏休みの宿題として、自分が興味を持ったことをゼロから調べて
> レポートにするという課題が出された。テーマは自由で、「なんで地球
> は丸いのか」ということから、「なぜ戦争がなくらないのか」というよ
> うな壮大なものまで、興味を持てばなんでもいい。レポートは休み明け
> に、クラスのみんなの前で発表する。

>  そうした教師の説明を受けて、盛り上がる子どもたちの中で1人がこん
> なことを言い出した。

> 「じゃあ、僕はなんで学校には宿題があるのかについて調べます」

>  しかし、教師は間髪入れず、「はい、そういうのはダメです」とピシ
> ャリ。「テーマは自由」だと言いながらも、なぜ学校に行かなくてはい
> けないのか、校則があるのか、などのテーマはNGだというのである。

>  確かに、ゼロから考えた結果、「宿題をしなくてもいい」「校則なん
> てなくていい」という結論になってそれが発表されたら、「学級崩壊」
> につながるかもしれない、学校のガバナンスが保てないということなの
> だろうが、この話を聞いて、筆者は先ほどのOECD調査の「12.6%」とい
> う数字が頭をよぎった。

【中略】

> とにかく日本では、決められたことを決められた期間内にきっちりと教
> えるのが、「良い教師」というわけである。こういう教師が量産されて、
> 全国の教育現場に配置されれば、現実を批判的に捉えて独創的に工夫す
> るのではなく、学校や親が語ることを肯定して、文句ひとつ言わずに従
> う「素直ないい子」が大量に育つ、というのは容易に想像できよう。

>  実はこのあたりが、眉唾な情報やデマを鵜呑みにして買い占めに走る
> ようなピュアな人が、日本に多い原因なのではないだろうか。

> 「素直ないい子」が成長すれば「素直な大人」になる。彼らは、「決め
> られたルール」に従うのがデフォルトなので、自分の頭で考えて動くこ
> とができない。そうなると、テレビに出ている有名人や、政治家や役所
> が言うことを素直に信じて、素直に行動に移すしか道はないのだ。

↑これ、すごく感じ入るところがありました。そうなんですよ。「ものごとを疑う」とか「一から考える」といっても、実は一番大切なのは、この種の、「それを言っちゃおしまいよ」的な、理由はわからなくても世の中の暗黙の常識とやらになっているような問題に対する「疑い」や「一からの考察」なんですよね。
 それをさせないというのは、どこかの全体主義の国と同じ。いや、そういう国では、国民も国家がそういうものだとわきまえているから、自衛手段として「そういう問題」を「疑う」ようになる。まだマシです。ところが日本の場合、別に、普段、国家による統制・圧制が無い分だけ「そういう問題」を意識する場が無く、教師から「ダメ」と言われると、それ以上突っ込まない。それを無理してやると、外野から「シツコいぞ、空気読め!」となる。つまりわが国は、「国家」じゃなくて「空気」による全体主義社会なんですね。だからこそ、緊縮財政も、財務省が強要しているわけでは無いのに「自主的に」主張して自ら自分の首を絞めるようになったりする。
 まあ、日本という国は、公教育を通じてもともとシープル(sheeple)を量産する仕組みになっている国なんだ、ということをよく自覚することが大切ですね。

655 名前:mespesado 2020/08/07 (Fri) 08:54:22
 最近のコロナ対策における政府のグダグダに愛想を尽かせた例の「すまん寝」さんが、このところ「民主主義」の否定に走っているw↓
https://twitter.com/sumannne

すまん寝@秩序回復・財務省廃止・反財政再建@sumannne
> 各位には混乱させて悪いが、私は民主主義を全く容認できない(この状況
> でどうして容認できるのかすら分からない)ので、そういうものと思って
> 頂ければ。

> で、選挙=民主主義じゃないので。
> 立憲君主制のもとでの帝国議会でも選挙はやっているが、それは民主主
> 義だということではないです。

> 重要なことは、閣僚が誰に責任を負ってるかですよ。
> 立憲君主制ではもちろん君主を輔弼するが、民主主義だと国民の責任に
> なる。

> これが嘘だと思う人は現実を見てください。
> ことあるごとに国民の信認だ民意だと言って圧政を敷いています。
> 悪いが実際の民意多数派も安倍がやってることと大差ないし。
> 民主主義とはそういうことです。

> 言いたいこととして、中長期的にはとにかく本来の立憲君主国に戻ろう
> ということなんですが、短期的には軍事政権樹立し10年程度秩序の回復
> に努める他ないと思っています。

> とにかく今のままダラダラと選挙を繰り返しても現状維持すら不可能だ
> と思いますよ。
> 国民自らの責任のもと国家荒廃を加速させる道しかないと思います。

> 「陛下にどう申し開きするつもりだ」と言われてもピンとこないような
> 人達ばかりでしょ。
> そんなんで選挙も何もあったもんじゃありませんよ。

 一見アベガーに見えるが、この人の場合、要するに「民意」に任せたんじゃ、経団連や財務省の力が強すぎて、政権が彼らに引きずられ、しかもマスコミも彼らのお仲間で、国民は例によってシープルだから、彼らの自己正当化のためのインチキ説明に「素直に」納得してしまうから、いくら選挙を繰り返しても国家が全然まともな方向に動かない。だから、いっそ民主主義などやめちまって戦前のように「立憲君主国」にして、「陛下のために」政治をするという体裁によって、(ウソに洗脳された)民意など無視して「天皇陛下の名」において「正しい政治」を行うことにした方がマシだ、という考え方に行き着いたようです。
 まあ、戦前の日本が或る意味戦後より「主体的」な国家として機能していたのは、国民が未だ「未開」だったのを「義務教育」でレベルを釣り上げたものの、国家という意識を育てるのに精いっぱいで、まだ「シープル」のレベルにしか持っていけなかったわけだから、その段階で「主権在民」」にするのは確かに危険だったから、「天皇を主権者」にする、という大日本帝国憲法の考え方は、当時としてはベストだったと思うんですよ。
 それに対して、じゃあ現在はどうか?「すまん寝」さんの主張も政治が正しく機能するための方法としては確かに一理あるけど、それは国民を「シープル」のままに置く、という前提の下での最善であって、むしろ「民主主義」はそのまま維持して、国民の方に「何でも一から考えるクセ」を公教育で育てる方が真っ当な方向なんじゃないかな~と思うんですよね。だって、戦前のような「天皇主権」って、天皇陛下が明治帝や昭和帝みたいに或る程度カリスマなら機能するだろうけれど、現代のように新自由主義が横行している時代に天皇主権(あるいは「すまん寝」さんが上でもちょっと示唆しているような天皇陛下の志を受けた自衛隊によるクーデターw)みたいなことを復活させたところで、ひねくれた私利私欲に走る人たちがこれだけ増え、しかも天皇の権威なるものが素朴に信仰されていないような現代には、戦前のように機能することはないと思うんですよ。やはり国民の教育を「ものごとをそもそものところから自分で考えるクセを身に付けさせる」方向に持っていくことで民主主義を機能させるように持っていくのが、時間はかかるだろうけれども、真っ当な方法なんじゃないですかね。

656 名前:mespesado 2020/08/07 (Fri) 12:47:33
>>655
 民意が騙された洗脳によるから民主主義が機能しない
 ↑実はこれのいい実例が、「非効率な国営企業ガー」の民意に乗っかって「何でも民営化」した小泉政権と「税金の無駄遣いガー」の民意に乗っかって「事業仕分け」という財務省の計略にまんまと乗っかってしまった民主党政権だと思う。
 これに対してサヨク界隈でずっと言われてきた「安倍独裁政権」というレッテル貼り。これは逆に安倍政権が表面的な民意(特にサヨクのようなポリコレ信者の場合に強い表面的な正義)に一見反しているけれども国民のためになることを実行しようとする政治が「独裁」に見えるのだろう。
 このように、「民意」と「国民のためになること」は相反することが結構多い。これを解消するのは国民の真の賢さが高まらないと無理なんだが、そうなる前でも、民意に反するとの批判を受けながら国民のためになることを少しでも実現しようとしている現政権は貴重だと思う。それに対して野党はもちろんのこと、自民党のポスト安倍の面々はそんな高度な見識があるようには見えないし、それどころか、緊縮財政派のように、逆に「民意」である「消費税減税」の方が国民のためになるにもかかわらず、「消費増税は民意から見たら不人気だけど、国民のためだから民意を蹴ってでも実現する」などと勘違いした正義派がいるのには眩暈がする。

657 名前:mespesado 2020/08/07 (Fri) 12:58:09
>>656
> 表面的な民意(特にサヨクのようなポリコレ信者の場合に強い表面的な
> 正義)に一見反しているけれども国民のためになることを実行しようと
> する政治

↑これ、米国のトランプの場合にこそよく当てはまる話でしたね。

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