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「四季」(’68寮祭文化祭三年演劇台本)(6) [劇台本「四季」]

山形へ帰る時か岡山へ来る時か、途中立ち寄った東京の叔母(現在88歳)に連れられて、『幸福(しあわせ)』というフランス映画を見た。今回検索して2017年にNHKで放映なっているのを知った。
▼参考
・映画 『幸福(しあわせ)』予告編 アニエス・ヴァルダhttps://www.youtube.com/watch?v=udyMwY47wt0
・ゾットする不思議な映画『幸福』https://www.youtube.com/watch?v=KrWgVtHAMJ4
この映画の強烈なインパクトが青戸さんの死とあわさって、自分でもあっけないくらいの勢いでこの台本ができた。最後の場面。

*   *   *   *   *


◎第五景
 冬、ふみ子の仏壇は取り払われている。
 あや子、食膳を揃えて内職の仕事。時々時計を見る。
 しばらくして玄関が開く。
 あや子、笑顔を見せて立ち上がる。

一男  ただいま。
あや子 おかえりなさい。寒かったでしょう。すぐ汁あたためるわね。
一男  あーあ、この敷居をまたぐとほっとするんだなあ。あや子、こんどの日曜日はスキーに行こうぜ。
あや子 あーらすてき。内職の仕事もはかどるわね。

 一男、着替えている。あや子、戸を開けて空を眺める。

あや子 まあ、久しぶりに晴れたわね。きれいな星よ、ね、あんた来てみて。

 一男、無言のまま、そばに行って共に空を眺める。
 警報機の音聞こえてくる。二人は関せず。

ー幕ー


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